以前、「英語で言いたいことを伝える!」という記事を投稿しました。
その中で触れた "This is easy?"という子供からの質問について、取り上げてみます。
この日は、この文は訂正せずそのまま質問文として受け入れて対応しました。
その子が伝えたい意図は十分伝わっていること。そして、文としても成立していること。さらに流れを大切にしたいと思ったことなどが理由にあります。
なお、ネイティブの子供が母国語(英語)を習得するにあたって、文法のルールを習得する順番というものがあります。早い遅いなどの差は見られても、習得する順番は基本的に同じと言われています。疑問文の場合は、
How Language are Learned(Lightbrown, P.M & Spada, N 2000, 6-7 Oxford University Press )
によると
Stage1 Cookie? Mummy book?
Where's Daddy? What's that?
Stage 2 You like this? I have some?
単語単位での質問や、質問文をチャンクとして覚えてそれを使うというのが1番目のステージ。平叙文で文の最後のイントネーションを上げて疑問文にするのはその次のステージとあります。
つまり、ネイティブの子供たちでも、自ら正しい疑問文を作れるようになるまでの過程の中で、こういった質問文を使っているということです。
このクラスは基礎クラスで、まだまだ正しい英文を自ら作り出すところまで英語力が到達してはいません。そのため、今の段階では十分かな判断しました。レッスン内で教えた文ではなく、生徒自ら言いたくて使った文だからということもあります。
ですが、基礎クラスであっても正しい文章を言い直したり、訂正を促すことももちろんあります。それは生徒のレベル、クラス全体のレベルや、学習している内容、あるいは、生徒が作った文の内容、それらすべての要素から判断して対応をする必要があるということです。
どういう対応をするのが正解かというのは、訂正した結果良かったということもあれば、その逆もあると思います。ですのでどれが正解・不正解というのは言い切れないのですが、少なくともどう対応するのが英語習得に結び付くか?効果的か?というのは常に考えるようにしています。
こういった参考文献を読むことでも学ぶことはできますし、実際のクラスでの効果的な方法を知りたい!という方には、SUNNY BUNNYの子ども英語講師養成講座を受講するのもおすすめだと思います。
以下、おまけ。
参考文献としてあげた本はこちら。大学院で学んだ時に使いました。懐かしい😆
せっかくNYにいながら寮と大学院を往復ばかりしていたなぁ~。