最近様々な育児書や育児法を見ると、「褒めることでつながる自己肯定感」のように「褒めることの大切さ」について書かれている一方で、「褒めすぎると良くない」あるいは「褒めることの弊害」といったことを目にしたり耳にすることがあると思います。
単純に「褒める」ことを続けていると、子供にとって「(自分から)やりたい!」という思いから何かを始めるのではなくて、「(誰かに)褒められることが目的」になってしまいかねないと言われることありますし、「すごいね」というような言葉を使って褒める代わりに、その子の行動を認めてあげると良いというような話を聞くこともあります。確かにその通りだと思います。
けれども、こと英語教育に関しては、特に幼児英語教育に関しては、そういったことは必要以上に気にせず、やはり素直に「すごいね」という言葉がけをして良いのではないかな、と私は考えています。
もちろん、「〇〇できてすごいね」「〇〇できるようになって成長したね」のように、具体的に褒めたり、認める言葉がけをすることができればさら良いに越したことはないでしょう。単純に「すごいね」と言われるよりは、その子にとってもなんで褒められたのかが分かれば励みにもなりますし、「私が頑張っているところをきちんと見てくれていたんだな。」と思えば、もっと頑張ろう!という気持ちになるはずです。
とはいえ、例えば英語タイムを親子で楽しんでいる時に、「英語で何と褒めて良いからわからないから言葉がかけられない・・・」って思われている方がいたとしたら、「そんなことは気にせず、"Good!!" "Great!"等の言葉を使って、どんどん褒めてあげて欲しいなと思います。難しい言葉を使って英語で褒めても、初心者の子供にとってはかえって「?」となってしまいかねませんし、とにかく本人が分かるような言葉がけで、そのタイミングを逃さず声掛けしてもらいたいなと思います。英語タイムに限らず、普段の生活の中で「最近、英語たくさん話せるようになってきたね」と振り返りながら日本語で声がけしてみるのも素敵だと思います。
英語学習は、子供本人にとっても、「自分がきちんとできているのか」「英語が上手になっているのか」という点が認識しづらいという部分があると思います。例えば、「逆上がりができるようになった」とか、「箸が使えるようになった」とか。そういったことは、子供自身で「達成できた!」ということが目に見えて分かりますし、達成感を感じやすいでしょう。また、「自分で片づけができるようになった」「お手伝いができた!」といったことは、「すごいね」と言われなくても、ごくごく当たり前のように自然にできるようになればとても素敵だと思います。けれども、週1,2回英語教室に通っている中で、子供自身が英語力の向上を確信できるというのはなかなか難しい。きっと、それは保護者の皆様にとっても同じことかもしれません。でもだからこそ、褒めてあげて欲しい。小さなことでも何かできたら、何か答えられたら。とにかく褒めてあげて欲しい。褒めることで、「前よりもできるようになったね。」ということを子供本人に伝えてあげて欲しいと思います。
レッスンの中でも、何かできたら子供たちをたくさん褒めます。英語の指示に従って行動できた時。質問に答えられた時。大きな声で言えた時。お友達に何かを譲ってあげることができた時。そして何より、自らの言葉で何か英語が言えた時、そんなときは思いっきり褒めます。それがたとえ間違った英語であったとしてもいいんです。とにかく、何か言いたいことを英語で言うことができた!!!それを繰り返すことで、どんどん自信をつけていってもらいたいなと願っています。
子供の英語力も年齢も上がり自分の英語力の成長を感じることができるようになるまで、本人がある程度の自信を持てるようになるまでは、ぜひおうちでも何も心配しないでどんどん褒めてあげて欲しいなと思います。講師の誉め言葉も子供たちにとっては原動力になることは間違いないでしょうけれど、やはり、ママ・パパからの誉め言葉にはかないません。子供にとってはそれだけ大好きなママ、パパから褒められるということは嬉しいことなんだということを、頭の片隅に置いておいてもらえたら嬉しく思います。