こども英語教室ベスティ Bestie English School

英語を楽しむだけに留まらない。自信を持って「英語を話せる」ようになろう!

「フォニックス」の迷信?

最近、「フォニックス」という言葉が独り歩きしているような気がするこの頃。

「フォニックス」を身に付ければ大丈夫!

「低年齢のうちから、まずはフォニックスを取り入れよう!」

というような紹介を目にする機会が増えたと感じています。

10年以上前はここまで知られていませんでした。あちこちでここまで目にするようになったのは本当にここ数年の話だと思います。

 

考えられる理由としては・・・

①フォニックスは成果が目に見えやすい。

ルールを覚えたら文字を読めるようになった!スペルが書けるようになった!というのがわかるから。

②(親の私たちが)ひたすら英単語を書いて暗記を繰り返したトラウマがあり、『フォニックスのようなこんなルールがあるなんて知らなかった!だから、自分の子供にはやらせたい!」と考える人が多いから。

(↑ まさに私。単語の暗記が大の苦手でした)

③(一見)教えやすい。ルールを覚えれば教えられるから、あちこちで教授法として取り入れられやすいから。

(↑ 実はそんなにシンプルに教えられるものではないのですが💦)


このあたりが理由かな…と思います。

以前も記事に書きましたが、フォニックスはこども英語教育において欠かせないものです。絶対に取り入れたほうがいいのは間違いありません!

でも、小さい頃からはじめないといけないというはちょっと違う気がします。英語の音は低年齢のうちからしっかり入れる必要がありますが、フォニックスとして文字を読む練習を始めるのは少し後からでも十分。まして、読み書きは急ぐ必要はないと思います。 

フォニックスのルールを覚えて、単語が読めるようになり、書けるようになっても、その単語が何を意味するか分かっていない限り、あまり意味がありません。 

例えば、c + a + p で、”cap”と読めても、capが何を意味しているか分からなければ、暗号を読んでいるだけのようなもの。

文字を書かせる練習も、鉛筆の筆圧が十分でない子が書く練習をする時間があるのなら、その分を他の時間にまわした方が明らかに効果的。(ブログ記事:砂文字板

c + a + p = capと読めた瞬間に、その単語をイメージできること。それが大切。

The cat is on the dog. という文章を読んだ時に、瞬間的に、「え?!猫が犬の上に乗っかっているの?!」って顔をして、くすっと笑うような反応にならなければ、文章を読めていても内容を理解できていないということ。(※) 

低年齢のうちから音をしっかり入れて下準備をしつつ、英語力・語彙力の土台を作り、タイミングを見てフォニックスのルールを導入することで、驚くほどスムースに読み書きが進みます。

 

「あれ?この単語読める!」「意味も分かる!」

「この単語も読めるし、これも読めるし・・・。あ!この文章読める!」

「え、この文、面白い!」

はじめて読めたときに、こういう気持ちを持つことができれば、どんどん読みも進みますよ。😳 

 

低年齢のうちから、読み書きを無理に取り入れなくても大丈夫。
確かに、発音に関しては低年齢でスタートしたほうが優位になることは間違いありません。でもだからといってフォニックスを低年齢でスタートしなくてはいけないということでもありません。
一方で、英語初心者の高学年の子にフォニックスを導入する場合は、必要に応じて日本語をはさみながら、発音矯正も合わせて進める方法も有効だと思います。

焦らなくても大丈夫。大切なことは、年齢に応じて、そして一人一人異なる目の前の子供たちの様子を見ながら最適な導入方法を考えること。
その子にあったタイミングではじめられるといいですよね😊
 


※ the、is  はルール通りに読むことが出来ない単語。でも、絵本などで頻繁に目にする機会の多い単語ですよね。なので、「サイトワード」として覚えます。

フォニックスとサイトワードを共に取り入れることで、絵本を読む土台ができますよ♪

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